S73計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問2-7(修正)

問2-7は問題文が第8版の問2-8から改訂された為解き直しました。

3分25秒で解きました。
ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のポイントは、「微小ひずみ」、「x, y, z座標系」、と「正しいもの」です。偏微分の変換式に基づいて歪を計算する問題です。

歪と変位の関係式を覚えていればそれで済む問題です。

\(\varepsilon_x = \frac {\partial {u}}{\partial{x}}\)ですので、uをxで偏微分すると10-3だけが残ります。この時点で選択肢は②と③だけが残ります。

②と③の選択肢で次を読むとεyの値に差が有りますのでこれを計算します。\(\varepsilon_y = \frac {\partial {v}}{\partial{y}}\)ですので、vをyで偏微分すると4×10-3だけが残ります。それを満足するのは選択肢③だけです。

解説を読んだ上での考察:

歪には工学ひずみと歪テンソルの2種類が有ります。実は第8版では、歪テンソルでの出題でした。第8版の問題文の「微小ひずみテンソルとして与えられる」が第9版では「微小ひずみとして与えられる」に変わってます。選択肢の係数も剪断歪が2倍になってます。歪テンソルは剪断歪が工学歪の1/2です。第9版では「工学歪」とはっきり書いて欲しかった処です。第9版で出題の題意が変わった理由は、恐らく有限要素法では「工学歪」が使われているからでしょう。

「計算力学 有限要素法の基礎(第2版)」竹内則雄,樫山和男,寺田賢二郎,2012,森北出版.
のp123では、確かに工学歪が使われています。

「塾長秘伝 有限要素法の学び方!―設計現場に必要なCAEの基礎知識」CAE懇話会関西解析塾テキスト編集グループ (著), 小寺 秀俊 (監修),2011,日刊工業新聞社.
のp44でも工学歪です。

他にももう1冊で確認が取れました。