「ADVENTURE」カテゴリーアーカイブ

A13_ADVENTURE_Magnetic_On_Windows テスト(2)

この回では、前回のデータセットを使って解析を進めてゆきます。
解析手順はAdvMagOnWinマニュアルにも詳細な手順が記載されています。そちらも御参照ください。
3.解析
プログラムをスタートさせた後、新規解析ケースを作成します。メニューウィンドーの「ファイル(F)」→「新規解析ケース作成(N)」を選択します。
現在の解析ケースを保存するか聞いてきますが、「いいえ(N)」を選択します。解析ケースの作成ウィンドーが開き、「次へ」を選択します。
解析するジャンルは、「電磁界解析」で変更せず、「次へ」を選択します。
解析するより細かいジャンルは、「非線形静磁界解析」で変更せず、「次へ」を選択します。
モデル形状のファイルタイプは、「IGES」、「四面体1次辺要素」で変更せず、「次へ」を選択します。
3.1.メッシュ作成
3.1.1.CADモデルの選択
DataSet2.zipを適当なフォルダーに解凍します。
soft.ptn, magnet.ptn, coil.ptn, air.ptn, al.ptn, coil.dat, magnet.dat, material3.dat, magnet.igs, soft.igs, al.igs, coil.igs, air.igs, bh_curveのファイルが出来ているはずです。
メニューウィンドーの「メッシュ(M)」→「IGESファイル選択(I)」を選択します。
IGESリスト ウィンドーが開きますので、「追加」ボタンをクリックします。
ファイル読込ダイアログが表示されるので、解凍したigsファイルを5個順番に「追加」ボタンで追加し読み込んでいきます。
5個のファイルを読み込むとIGES読込ウィンドーの「OK」ボタンをクリックします。
3.1.2.節点密度の設定
次に「メッシュ(M)」→「節点密度設定(D)」を選択します。節点密度設定ウィンドーが開きます。
節点密度の指定方法は幾つかありますが、ここではptnファイルを使って設定します。
節点密度設定ウィンドーの「ファイル」ボタンをクリックし、解凍した適当なptnファイルを選択します(どの解凍ptnファイルも内容同じなので、どれでも可です)。
ファイルの読み込みに成功すれば、基本節点間隔が0.006に変更されているはずです。成功すれば「OK」ボタンをクリックし設定終了です。
3.1.3.表面パッチの作成
CADデータから表面パッチを作成します。「メッシュ(M)」→「表面パッチ作成(P)」を選択します。
表面パッチ作成ウィンドーが開くので「OK」ボタンをクリックすると、表面パッチの計算が始まります。
3.1.3.メッシュの作成
次はメッシュの作成です。「メッシュ(M)」→「メッシュ作成(M)」をクリックします。
メッシュ作成ウィンドーが開きます。ウィンドー内の「表面形状を補正する」のチェックは入れたままで、「OK」ボタンを押すとメッシュ作成が始まります。
計算はしばらく続き、完了すると総要素数、および総節点数が報告されます。筆者の場合、要素数64125、接点数92093でした。「OK」ボタンクリックします。
3.2.解析条件の設定
3.2.1.物性値の設定
Al材はLinux版 渦電流解析をテストするため定義してありますが、Windows版では未だ渦電流解析がサポートされていないので、その他領域と定義します。
air材も磁気抵抗率=795774.7の、その他領域と定義します。
magnet材は永久磁石領域と定義します。
soft材は磁性体領域と定義します。
coil材はコイル領域と定義します。
初期値は適用ボリュームID=0から4までが、磁気抵抗率=795774.7の物性ID=1に定義されています。
これを順番に追加、修正してゆきます。
どの材料が、どの適用ボリュームに設定されているかは、「メッシュ(M)」→「IGESファイル選択(I)」をクリックすることで確認できます。
筆者の場合、air.igs, al.igs, coil.igs, magnet.igs, soft.igsの順にファイルを追加したので、airはボリューム=0、alはボリューム=1、coilはボリューム=2、magnetはボリューム=3、softはボリューム=4に設定されています。
物性値は「解析(A)」→「物性値設定(M)」→「電磁界解析」を選択します。物性データの設定ウィンドーが開きます。
適用ボリュームIDは、選択したIGESファイルの順番に従って、0から4に設定されます。
物性データの設定ウィンドーの物性ID=1の行をクリックすると物性の変更ウィンドーが開きます。
まずcoil材の物性値を設定してみます。左側の「物性の種類」を「その他」から「コイル」に選択しなおします。
「コイル」の設定欄が有効になり、「コイル」の「定義方法」を「RF」から「MD」に変更します。「定義ファイル」は解凍したcoil.datを選択します。
「適用するボリューム」は、筆者の場合、coilはボリューム=2でしたので、「2」に変更します。
「OK」をクリックして物性データの設定ウィンドーに戻ります。
次に磁性体の物性値を設定します。「物性の追加」をクリックします。
物性の追加ウィンドー左側の「物性の種類」を「磁性体」を選択し、物性値の設定欄 磁気抵抗率=757.1、磁性体の定義ファイルに解凍したbh_curveファイルを選択、適用するボリューム=4と入力し「OK」をクリックします。
これで物性ID=1のコイル、ID=2の磁性体が定義されました。
さらに「物性の追加」をクリックします。
物性の追加ウィンドー左側の「物性の種類」を「永久磁石」を選択し、物性値の設定欄 磁気抵抗率=795774.7、「定義方法」を「MD」選択、「定義ファイル1」を解凍したmagnet.dat選択、適用するボリューム=4と入力し「OK」をクリックします。
さらに「物性の追加」をクリックします。
物性の追加ウィンドー左側の「物性の種類」を「その他」を選択し、物性値の設定欄 磁気抵抗率=795774.7、適用するボリューム=0,1と入力し「OK」をクリックします。
以上で領域ボリューム0から4の材料に物性ID=1から4が設定されました。「OK」をクリックします。
3.2.2.境界条件の設定
「解析(A)」→「境界条件設定(B)」を選択します。
境界条件設定ウィンドーが開き、バッチ識別分解能を角度で設定できるようになります。今回は修正せず、このまま「OK」をクリックします。
境界条件設定画面が起動します。
画面では以下のようにモデルを操作します。
*回転 : ホイールボタン(中ボタン)を押しながらマウスを動かすと、モデルが回転します。
*平行移動 : マウスの左ボタンを押しながらマウスを動かすと、モデルが平行移動します。
*ズーム : 右ボタンを押しながらマウスを上に動かすとズームアウト、下に動かすとズームインします。
*節点の選択 : マウスで希望の節点をクリックすると、節点を選択できます。選んだ節点には(ちょっと見にくいですが)黒い四角が表示されます。
*面の選択 : 節点を選択した状態で右クリッすると、節点が所属する面を選択できます。右クリックを続けると、次の面が選択状態になります。
今回の解析では、初期画面の全面にベクトルポテンシャル法線方向ベクトルポテンシャル成分を0に定義します。
上面に属する節点・面を選択します。下図のようになってるはずです。
境界条件設定ウィンドーの「BC」→「BC(Magnetic)」→「Add Magnetic Vector Potentia」を選択します。
「Normal」にチェックを入れ「OK」をクリックします。
同じくした他の面も節点・面を選択、ベクトルポテンシャル「Normal」を選択します。
境界条件の設定が終了したら、境界条件を確認してみます。境界条件設定ウィンドー「View」→「Boundary Condition」→「Cnd format」を選択すると確認できます。
確認ウィンドー「OK」をクリックします。
境界条件設定ウィンドー「File」→「Quit」をクリックすると確認ウィンドーが表示されますので、「OK」をクリックすると、条件が自動保存され設定が終わります。
3.2.3.ソルバー入力ファイル作成
続いて、「解析(A)」→「ソルバー入力ファイル作成(C)」を選択し、入力ファイル作成ウィンドー「OK」をクリックし、作成を行います。
3.3.解析実行
3.3.1.領域分割
領域分割の詳細説明については、マニュアルをご参照ください。
「解析(A)」→「領域分割(D)」を選択すると、領域分割ウィンドーが開きます。
初期条件から変更せずに「OK」をクリックします。
3.3.3.ソルバーの実行
解析計算を始めます。「解析(A)」→「ソルバー実行(R)」を選択すると、ソルバー実行ウィンドーが開きます。
ソルバー実行オプションの詳細については、マニュアルを参照ください。
今回は初期条件から変更なしに、実行してみます。
「スタート」をクリックすると計算が始まります。
計算中は、どのような計算状態にあるのかわからないため若干不安になりますが、じっと待ちます。
約10分ほどで計算終了します。
3.4.解析データの書き出し
解析結果は、AVS、ParaView、Meshman_ParticleViewer_HPCといった可視化ソフトウェアでチェックすることができます。
まず解析結果をParaView可視化データファイルに書き出してみます。
「解析(A)」→「解析結果のエクスポート」を選択すると、解析結果のエクスポートウィンドーが開きます。
出力する物理量として「磁束密度」、「電磁力」、出力形式として「VTK形式(ParaViewなど)」にチェックを入れます。
出力フォルダを指定して「OK」をクリックします。
3.5.AdvMagWinの終了
これでAdvMagWinの操作は終了です。
「ファイル(F)」→「解析ケースの保存(S)」で解析ケースを保存することが出来ます。後日解析条件などを変えて、再実行する場合便利です。
「ファイル(F)」→「終了(X)」で終わります。
次回は、解析データを可視化ソフトで見てゆくことにします。

A12_ADVENTURE_Magnetic_On_Windows テスト(1)

久しぶりにブログへの掲載を再開します。
ADVENTUREを動かすうえでの、課題の一つがLinuxでしか動かせないという制約です。
オープンソースの解析プログラムなので、Windows上にも容易に載せ替え出来そうにも思えますが、実際は困難を極めます。
それでも、なんとかWindows上で試せるように、制限はありますが、ADVENTURE_sold、およびADVENTURE_Magneticの移植が行われ公開されてきました。
最近、Microsoft社よりWindows Subsystem for Linux (WSL)が、64bit版Windows10に正式に導入されました。
WSLを使ってWindows上でも、ADVENTUREを走らせるれる可能性が出てきました。
ただしグラフィックスの問題、OpenMP上の並列計算が可能か、など懸念点があり一筋縄ではいかないようにも感じています。
筆者もWSL/OpenSUSE環境を構築し、ADVENTUREのテストを行おうと準備中です。
こちらについても後日、紹介してゆきたいと思います。
さて今回はADVENTURE_Magnetic_On_Windowsによる、サンプルデータ解析手順を紹介しようと思います。
ADVENTURE_Magnetic_On_Windowsは、Linux版ADVENTURE_Magneticに比べて、渦電流解析ができない、並列計算が出来ないなど、subset版との位置づけにはなります。
しかし取り扱いデータ、および出力データはLinux版とコンパチビリティーが取れています。非線形計算は可能です。
まずWindows版で磁場解析を試してみたい、という要求には答えることが出来ます。
また使用者が増え、ユーザーの声がADVENTUREプロジェクトにフィードバックされれば、渦電流解析を含むWindows版フルセットの開発を後押しする力となります。
ぜひ多くの皆さんに試していただきたいと思います。
1.ADVENTURE_Magnetic_On_Windowsのインストール
ADVENTURE_Magnetic_On_WindowsはADVENTUREプロジェクトのHP(http://adventure.sys.t.u-tokyo.ac.jp/jp/)に行き、ユーザー登録することで無償ダウンロード可能です。
配布ファイルサイズは、約175MBです。
配布されているzipファイルを任意のフォルダー下に展開します。
AdvMagOnWin-0.1bという名前のフォルダーが、展開フォルダーの下に作られます。
AdvMagOnWin-0.1bフォルダーの下にadvmagonwin.batファイルがありますので、そのファイルをダブルクリックするとプログラムが走り出します。
Fig.1のような開始ダイアログウィンドーが開くので、スタートボダンを押します。

スタートボタンを押すとFig.2のようにメインウィンドー、メッセンジャーウィンドー、手順ガイドの3つのウィンドーが開き準備完了となります。

プログラムは、毎回advmagonwin.batをダブルクリックして起動させます。
2.テスト解析CADデータ
ADVENTURE_Magnetic_On_Windowsには、残念ながらCAD機能が備わっていません。一般商用CADソフトで出力されたCADファイルを、ADVENTUREに使えるようにする方法を考慮中です。
現状取り扱えるCADデータは、Ver5.3準拠IGES形式です。
Linux版ADVENTUREプログラムと同じく複数材料のデータを取り扱う場合、接した面を同一形状、同一位相にしておく必要があります。
取り扱いCADデータについては、AdvTriPatchプログラムのマニュアルをご参照ください。
データはMKS単位系で作成してあります。結果もMKS単位系で出力されます。
ここではFig.3のようなデモ用CADファイルを使って、テスト行っていきます。

向かって右側の黄色い棒が、コイル(coil.igs)で上下方向に電流を流します。
青色棒は軟磁性体(soft.igs)です。赤色棒は永久磁石(magnet.igs)。コイル、軟磁性体、永久磁石の裏側に灰色の導電材料板(al.igs)が位置しています。
Windows版では渦電流解析がサポートされていないので、無用な導電板ですが、Linux版でコイルに交流電流を流すと、この導電板に渦電流が流れます。
これらの周りは大気(air.igs)で覆われています。
データは2016年9月18日に公開されていますが、再載しておきます。ファイル名DataSet2.zipです。
DataSet2
デモデータは実用的には、特に意味の無いモデルですが、Linux版を含めたADVENTURE_Magneticの全てのオプション計算が試せるようになっています。
次の回は、このデータセットを使って解析を進めてゆきます。

A11_AdvOnWin 次のリリース予定

本日慶應義塾大学矢上キャンパスで「日本機械学会計算力学技術者認定試験付帯講習(技能編)」が開催されて、弊社の三好と淀がそれぞれ講師とアシスタントを務めました。
最後の質疑応答の時間中にADVENTURE_on_Windows Ver. 0.43bのリリースを年内に行う事をアナウンスしました。
改訂内容はバグフィックスを予定しております。

現在公開されている版はWindows 10でも利用可能です。又現在公開されている版に付属しているADVENTURE_Solidのバージョンは1.21です。

 

 

 

A10_丸棒の引張解析:ADVENTURE_on_Windowsを使用

今回のテーマは

(1)円柱メッシュがどのくらい綺麗に切れるか。正36角形で近似しました。
(2)解の検証。真円との比較。又正36角形理論値との比較。
(3)反力の検証。真円との比較。又正36角形理論値との比較。
(4)設計的にはどう考えるかの検討。
形状作成から解析完了に要した時間は約15分です。

モデルはADVENTURE_CADで作成します。
形状記述ファイルの拡張子はgm3dです。
メモ帳でも良いですが、私はフリーのsakuraエディタを愛用しています。

寸法

半径:5mm
高さ:30mm
断面:正36角形


単位系
1行目の最初の3つの数字は円の中心座標、2番目の3つの数字が半径のベクトル、3番目の3つの数字が円の法線ベクトルです。2行目は押し出しを記述しており、押し出し量をベクトルで与えています。
長さ:mm
力:N
メッシュ条件
基本節点間隔=1.0(一様メッシュ)
メッシュ作成時に表面形状を補正:Yes
二次要素
21027節点、13870要素
体積は2,341mm3(この数値は弊社無償ソフトウェアMeshmanViewerで調べました)

(真円なら3.1416*5*5*30=2,356.2mm3)。

図-0 メッシュ

材料条件


ヤング率:205,800MPa
ボアソン比:0.3

表面のエッジ抽出オプション

デフォールト

拘束条件

図 -1 拘束面

図-2 拘束条件

図-3  荷重負荷面

図-4 荷重条件

図-5 境界条件一覧

出力項目

可能な物全て

領域分割とソルバーオプション

デフォールト

結果

図-6 変形拡大率5000倍、X変位(max 9.82e-5mm)

図-7 変形拡大率5000倍、Y変位(max 9.53e-5mm)

図-8 変形拡大率5000倍、Z変位(max 0.00143mm)

図-9 変形拡大率5000倍、σzz応力(値はフルレンジ:8.4~17.8MPa)

図-10 変形拡大率5000倍、σzz応力(レンジ9.6~10.0:max 17.8MPa)

図-11 変形拡大率5000倍、σzz応力(値はフルレンジ4.88~13.5MPa)

図-12 変形拡大率5000倍、Mises応力(レンジ9.6~10.0:max 13.5MPa)

図-13 変形拡大率5000倍、最大主応力(値はフルレンジ8.40~19.9MPa)

図-14 変形拡大率5000倍、最大主応力(レンジ9.60~10.0MPa:max19.9MPa)

ここから6/16に追記。

解析ケースを例えばr5h30cylinder_36gonという名前で保存すると、

r5h30cylinder_36gon.iagというファイルと
r5h30cylinder_36gon.filesというフォルダ

がセットで作成されます。.iagはバイナリファイルなので、エディタ等で中身を表示する事は出来ません。.filesのフォルダには、AdvOnWinがこっそり作成した全ての中間ファイルが全部保存されます。

最後に反力を計算します。この計算を可能にする為には、解析時に「反力」を出力項目として予め指定しておく必要が有ります。形状定義で円柱を正36角形で近似した為、又メッシュが完全に正36角柱とは限らない為、所定の荷重の強さを与えても、断面積の誤差により総荷重が意図した物と異なるからです。とここ迄書いて、本来は設計荷重は荷重の強さでは無く、総荷重で与えるべきだと気づきました。

ADVENTURE_on_Windows(以下AdvOnWin)のインストールフォルダの下に

runBCAgent.bat

と言うMicrosoftバッチファイルが有りますので、それをダブルクリックします。

図-15 BCAgent起動直後

メニュー項目で、

ファイル(F)>*.pchと*.pcgを開く(O)

保存した解析ケースの.filesフォルダの中の

Solid_2.0.pch

Solid_2.0.pcg

を順に開きます。ここで、2.0の部分は境界条件設定開始時のダイアログで入力したパラメータと同じ数字となります(デフォールトなら2.0で可)。するとモデルが表示されるので、拘束した面を選択します(緑色)。

図-16 BCAgentで表示した解析モデル(拘束面を選択中)

メニューで、

情報(I)>面情報(F)

を選択すると、2つのファイルを選択するように求めるので、同じフォルダの
Solid.msh
Solid_2.0.fgr(2.0の部分は適宜読み替えて下さい)

を順に選択して下さい。すると図-17のように表示されます。左の列には上から0始まりで全ての節点番号が並びます。右の列には、今選択した面上の節点なら1、そうでなければ0が書かれています。

Ctrl-A Ctrl-Cで全データをクリップボードにコピーしておきます。

図-17 選択面の節点リスト

一方、反力を出力項目として指定していれば、保存したフォルダの中にReactionForce.datというファイルが存在します。これはテキストファイルであり、極簡単に説明すると各行に各節点の反力3成分が並んでいます。

このファイルをMicrosoftエクセルで開きます。別にLib reOfficeでも構いませんが、以降の説明はエクセルの場合です。

  1. Excel起動
  2. 保存した解析ケースフォルダのReactionForce.datを開く(ファイルを開くダイアログにおいて、全てのファイルを開くように拡張子選択の所を変更して下さい)
  3. 「テキストファイルウィザード1/3」で、「カンマやタブ等の区切り文字によってフィールド毎に区切られたデータ(D)」にチェック
    取り込み開始行:4
    「次へ」をクリック
  4. 「テキストファイルウィザード2/3」で、スペースにチェック。その他にチェックして「:」を入力
    第2-4フィールドが必要。
    「次へ」をクリック
  5. 「テキストファイルウィザード3/3」で、全て[G/標準]である事を一番下迄スクロールして確認して「完了」

今は解析条件より、反力はZ方向のみの和を取りますので、D列に注目します。

既にクリップボードにコピーしたデータをE1のセルに貼り付けます。

全行に渡り、D列とF列の積を計算して和を取るとZ方向の反力合計となります。即ち、G1に=D1*F1と記述します。

総節点数が21,027なので、一番下の行が21,027行です。節点番号は0始まりなので、最大節点番号は21,026です。G21028のセルに=sum(G1:G21027)と記述するとZ方向の反力合計が求まります。

-7.64e2

です。これは総荷重と等しい筈です。

仮に断面を半径5の真円と見做すと断面積は79.54mm2ですので、荷重強さ9.8N/mm2を掛けると769.7Nとなります。

断面を正36角形として計算します。正n角形の面積Snは、以下の式で表されます。

\(S_n = \frac { na^2}{4tan(\frac{\pi}{n})}\)

但し、
\(a =2Rsin (\frac{\pi}{n})\)

\(a =2Rsin (\frac{\pi}{n})=2 \times 5 sin(\frac{3.14}{36})=10 \times 0.0871 = 0.871\) \(S_n = \frac { 36 \times  0.871^2}{4tan(\frac{3.14}{36})}=\frac{27.3}{4 \times 0.0874}=78.1\)

面積は78.1mm2です。こちらから荷重を計算すると765Nとなります。誤差は(764-765)/765×100=-0.5%です。

それでは解析結果の精度を確認します。

 

A09_第11回ADVENTURE定期セミナー

第11回ADVENTURE定期セミナーが本年6月23日(金)10時より東京大学本郷キャンパスにおいて開催されます。奮ってご参加下さい。

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第11回ADVENTURE定期セミナーのご案内
- ADVENTURE Windows版、バイナリーリリース、及びメッシング等ご紹介 -
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●ADVENTUREプロジェクトとADVENTUREシステムについて

ADVENTUREプロジェクトは、ライセンスフリーかつオープンソースの大規模並
列CAEシステムADVENTUREの保守・開発・無料公開を行っている産学連携プ
ロジェクトです。
E-mail : adv-info@save.sys.t.u-tokyo.ac.jp URL : http://adventure.sys.t.u-tokyo.ac.jp/jp/

ADVENTUREシステムは、本年8月でプロジェクト開始から丸20年を迎えようと
しております。2002年3月のVer.1の公開以来、2017年3月21日までの登録ユー
ザー総数9,301名、ダウンロードされたモジュール総数は42,070本に達し、産
官学等、各種計算科学プロジェクトでの利用事例も増え、社会に着実に浸透
してきています。最近では、ポスト「京」重点課題⑥「革新的クリーンエネ
ルギーシステムの実用化」プロジェクトの中核アプリケーションの一つとし
て、さらなる機能向上を目指した研究開発が進められています。また、ADVE
NTUREシステムの商用バージョンADVENTUREClusterも、産業界や様々な国家プ
ロジェクト等で活用されています。

●本定期セミナーの趣旨
今年に入り、03月01日にWindows用電磁界解析用統合モジュール
ADVENTURE_Magnetic_on_Windowsが公開されました。又近い内に、ソルバモジ
ュールを中心とする7種のモジュールのLinux及びWindows用のバイナリが公開
される予定です。

今回の開催の趣旨は、「ADVENTUREの更なる飛躍」としたいと思います。
先ずWindows版はダウンロード数の実績を誇っておりますので、それについて
4コマを割きます。続いてCAD I/Fとメッシュ生成について情報提供を致しま
す。更にLinuxも含めたバイナリ公開の内容についてご説明致します。

その後、昨年より開始された所謂ポスト京プロジェクトの重点課題⑥におけ
るADVENTUREの開発について講演致します。

最後に招待講演はADVENTURE_Fluidの橋梁の塩害予測への適用事例のご紹介で
す。

尚、セミナー後に場所を変更して有料懇親会を予定しております。

●日 時: 2017年6月23日(金)10:00 – 17:15
●場 所: 東京大学 工学部8号館 地下1階 85講義室
(東京都文京区本郷7-3-1 )
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_09_j.html
●共 催: ADVENTUREプロジェクト、日本計算力学連合(JACM)、
株式会社インサイト

●参加資格:どなたでも参加できます。日本計算力学連合会員、非会員の区別
はありません。

●受講料:
15,000円 (一般)
5,000円 (学割)
懇親会は1,000円

●申込方法:
●締め切り:
定員30名になり次第

●申 込 先:
下記のフォームに必要事項を記入の上、ADVENTURE定期セミナー事務局(株式会社
インサイト内)まで、メールでお申し込み下さい.

●宛先 :
advseminar@meshman.jp

件名:
「第11回ADVENTURE定期セミナー」参加申し込み

+++++++++++++++++< 参加申し込みフォーム ここから >++++++++++++++++
ふりがな:
氏 名:
所属機関:
所属部署:
役 職:
所 在 地:〒
E-mail :
電話番号:
参加区分:
セミナー ○×
懇親会 ○×
今後の案内メール(複数回答可):
(a)定期セミナーのみ希望
(b)ADVENTURE全般について希望
(c)インサイトの製品・サービスについて希望
(d)希望しない
+++++++++++++++++< 参加申し込みフォーム ここまで >++++++++++++++++
(記入頂いた個人情報はセミナーの運営管理とアフターフォロー、希望された情
報発信の目的以外で使用することはありません)

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●プログラム:
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(1) 10:00-10:10 開会の挨拶
ADVENTUREプロジェクトリーダー
東京大学大学院工学系研究科 教授 吉村 忍

(2) 10:10-11:00 ADVENTURE_Magnetic_on_Windowsの開発
諏訪東京理科大学システム工学部 助教 杉本 振一郎

(3) 11:00-11:50 ADVENTURE_Magnetic_on_Windows Ver.0.1bの実際
株式会社インサイト技術開発部 技術開発部員 淀 薫

11:50-13:00 昼食

(4) 13:00-13:20 ADVENTURE_on_Windowsの現状と開発について
株式会社インサイト 代表取締役 三好 昭生

(5) 13:20-14:00 ADVENTURE_on_Windows Ver.0.42bの実際
株式会社インサイト技術開発部 技術開発部員 中村 伸也

(6) 14:00-14:50 ADVENTUREのCAD I/Fとメッシング
株式会社インサイト技術開発部 技術開発部員 淀 薫

(7) 14:50-15:10 ADVENTURE_Solid 2.0 FS版等のバイナリ公開について
株式会社インサイト技術開発部 技術開発部員 淀 薫

15:10-15:30 休憩

(8) 15:30-16:10 ポスト京プロジェクトにおけるADVENTUREの開発について
ADVENTUREプロジェクトリーダー
東京大学大学院工学系研究科 教授 吉村 忍
[招待講演]
(9) 16:10-17:10 コンクリート橋梁の塩害劣化予測プロジェクトにおけるADVENTURE_Fluid
等の利用について
琉球大学 准教授 富山 潤

(10) 17:10-17:15 閉会の挨拶
東京大学大学院工学系研究科 教授 吉村 忍

A09_ADVENTURE solid 大変形解析

ADVENTURE solidでは、大変形解析のオプションが用意されています。
大変形解析と言えば、陽解法の解析手法が一般的ですが、陰解法であるADVENTURE solidでも大変形解析が可能です。
ADVENTURE solidで、どのような大変形解析が可能か理解いただくため、解析事例を2例紹介したいと思います。
ADVENTURE solidで大変形解析を行うにあたり、注意すべき点が2点ほどあります。
1点目は、発散の問題です。陰解法で解く限り避けて通れないのですが、ステップ数を細かく設定する必要があり、かなりのCPUパワーを必要とします。
2点目は、接触の問題です。ADVENTURE solidには接触をチェックするコードが、現状では備わっていません。例えば1本のパイプを折り曲げるとします。折り曲げてゆくと実際の場合では、どこかで接触し始めます。しかしADVENTURE solidでは接触のチェックがされないので、接触してもお互いすり抜けるように計算されてしまいます。
以上の2点に気を付けると、大変形解析も可能となります。
1例目は、12mm x 9mm x t0.6mmのAl板のスタンピング加工例です。押し出し量5mmまで計算してみました。アニメーションは同じ解析結果を、表側からと裏側から同時表示しています。変形量1倍、すなわち実変形表示にしてあります。押し出しに伴い、周りの板部が引き込まれている様子などが良くわかります。

2例目は、135mm x 65mm x 200mm 厚み6mmの二重角Alパイプの大変形です。パイプ上面を100mm押し込んだ計算結果です。表示はパイプ外側、および断面を表示1倍で表示させています。押し込みに従ってパイプが、複雑に変形する様子が再現されています。

Hide (2016.10.9)

A07_ADVENTURE Magnetic チュートリアル解析編

次は、いよいよ解析です。と言っても解析自体は、各1行の入力だけです。各パラメータ、ファイル内記述の意味については、チャンスがあれば説明したいと思いますが、とりあえずmagneticのマニュアルを参照ください。

 

(A) 非線形解析

非線形解析はtest/staticフォルダーに移動し、advmagを実行します。以下のようになります。

> cd static
> advmag_static-s -mtrldat-file mtrl.dat ./

解析が成功したら、paraviewで結果を見る準備を行います。testフォルダー下にmodel_oneというフォルダーを新たに作成し、model1cs_18.advファイルをmodel_oneフォルダーにコピーします。その後、advmag_makeUCDプログラムでparaview用データに変換します。手順は以下です。

> mkdir ./model_one
> cp model1cs_18.adv ./model_one/input.adv
> advmag_makeUCD -vtkfile -mtrldat-file mtrl.dat ./

 

(B) 定常解析

定常解析は以下のコマンドで実行可能です。

> cd TH
> advmag_th_eddy-s -mtrldat-file mtrl_th.dat ./

解析が終了すると、同じくparaview用データを準備します。

> mkdir ./model_one
> cp model1cs_18.adv ./model_one/input.adv
> advmag_makeUCD -vtkfile -mtrldat-file mtrl_th.dat ./

 

(C) 非定常解析

非定常解析の場合、initialファイルの取り扱いが必要となります。initialファイル無しでも計算は可能ですが、せっかく定常解析が終わっているので、定常解析の結果をinitialファイルとして使うことにします。test/TH/resultフォルダー内のファイルをtest/NS/initialフォルダーにコピーすることで可能です。

> cd NS
> mkdir ./initial
> cd ../TH
> mv ./result/*.* ./initial

次に解析を行います。

> cd ../NS
> advmag_ns_eddy-s -mtrldat-file mtrl_ns.dat -delta-t 8.33333e-04 -time-step 20 -inivalue-type real ./

無事終了すれば、paraview用データを準備します。

> mkdir ./model_one
> cp model1cs_18.adv ./model_one/input.adv
> advmag_makeUCD -vtkfile -mtrldat-file mtrl_ns.dat ./

後は、paraviewを起動し解析結果を見ます。

 

文責 Hide (2016.9.18)

A06_ADVENTURE Magnetic チュートリアル メッシュ編

ADVENTURE Magnetic チュートリアルを行います。
メッシュ作成までを”メッシュ編”で、解析を”解析編”で公開します。

モデルは実用的には意味が無いですが、Magneticで使われるコイル、ハード材、ソフト材、渦電流解析のためのAl非磁性導電材を含んでおり、このモデルで非線形解析、定常渦電流解析、非定常渦電流解析が一通りテストできるようになっています。
練習に必要なCADデータ等はmagtest.zipで添付しておきます。必要に応じて解凍して使ってください。

magtest

モデルの外観は以下のようになっています。直方体が解析空間、黄色がコイル、青色がソフト材、赤色がハード材、灰色が非磁性導電材(Al)材を表しており、コイルには上下方向に電流が流れる設定にしてあります。

tmp3_2

フォルダーは以下のようなフォルダ形式を想定しています。testフォルダーでメッシュ作業を行い、非線形計算をtest/static、定常渦電流計算をtest/TH、非定常渦電流計算をtest/NSで行います。test
test / static
test / TH
test / NS
あらかじめzipファイルをtest、 test/static、test/TH、test/NSフォルダーで解凍します。
最初は、testフォルダーでメッシュデータを準備します。この部分は、ADVENTURE の標準手続きです。手順は以下です(> は、Linuxプロンプト)。

> ADVENTURE_TriPatch air air
> ADVENTURE_TriPatch coil coil
> ADVENTURE_TriPatch al al
> ADVENTURE_TriPatch soft soft
> ADVENTURE_TriPatch magnet magnet
> mrpach air.pcm air.pcg coil.pcm coil.pcg -o tmp1.pcm -g tmp1.pcg -v tmp1.wrl
> mrpach tmp1.pcm tmp1.pcg al.pcm al.pcg -o tmp2.pcm -g tmp2.pcg -v tmp2.wrl
> mrpach tmp2.pcm tmp2.pcg soft.pcm soft.pcg -o tmp3.pcm -g tmp3.pcg -v tmp3.wrl
> mrpach tmp3.pcm tmp3.pcg magnet.pcm magnet.pcg -o model1.pcm -g model1.pcg -v model1.wrl
> advtmesh9p model1 -d
> advtmesh9m model1c
> advtmesh9s model1c
> msh2pch model1cs.msh 18
> bcGUI model1cs_18.pch model1cs_18.pcg
> advmag_makefem model1cs.msh model1cs_18.fgr model1_18.cnd material3.dat model1cs_18.adv
> adventure_metis -HDDM -difn 1 model1cs_18.adv ./ 250

bcGUIでは、6面体全てを自然境界条件に設定し、model_18.cndという境界条件ファイル名でセーブします。model_18.cndファイルも一応添付されているので、bcGUIプロセスをスキップしても大丈夫です。

ここまでは、非線形、定常、非定常解析とも共通です。出来上がったmodel1cs_18.advファイルは、static、TH、NSフォルダーにコピーしておきます。

文責 Hide (2016.9.18)

A04_ADVENTURE Magnetic 大規模計算

Hideです
今回は、ADVENTURE Magneticによる大規模 非線形磁場解析、および非定常磁場解析の紹介を行います。
モデルは6極36スロットIPM(Interior Permanent Magnet Syncronous Motor)モーターのフルモデルです。
通常このようなIPMモーターはモデルの対称性を生かして、1/2 ~ 1/12モデルを自然境界条件で計算するのが得策です。
しかし今回の計算の目的が、大規模モデル計算の検証であるので、あえてフルモデルで計算を行っています。
実用的にも、回転軸の偏心、あるいは傾きの影響を考慮しようとすると、必然的にフルモデルでの計算が必要となります。
IPM4
上図が解析CADモデルの外観です。コイル電流は、隣り合ったコイル同士に120°位相をずらせたsin波3相電流を定義しています。
ローターは固定ですが、各コイルに時間依存sin波を定義し非定常磁場解析を行っています。
計算はローターのBH曲線を考慮した非線形磁場解析、および非定常磁場解析を其々行いました。
使用環境はHP Z800 6コア×2CPU (=12コア)、96GBメモリ、Open SUSE、Open MPIによる11コア並列計算です。
解析モデルのメッシュ要素数は約650万、接点数は約865万、自由度は約240万です。
ローターBH曲線を考慮した非線形計算ではメモリ84.7GBを使い、計算時間3531秒(約1時間)で計算終了しました。
非定常計算ではsin波電流を2π/20に分割し、20ステップ計算させました。
この時のメモリ使用量は43.1GB、計算時間6467秒(約1時間50分)で計算終了しました。
図2は非定常計算による磁場強度の時間変化を動画表示させています。
非定常計算が出来ていることが確認できます。
このようにADVENTURE Magneticでは、大規模なモデルでも実用的な速度で計算できることがわかります。
また計算オプションも、静磁場非線形計算、非定常計算、渦電流計算と多彩です。
次回は、熱伝導解析の紹介を予定しています。

A02_ADVENTURE_Solid 大規模応力解析(1)

今回はADVENTURE_Solidを使った大規模応力解析例を紹介します。
計算の目的は、一般的に売られているWork Station一台で、どれ位の規模の計算が可能か検証することです。
用意したのは、HP Z800 2CPU (計12コア)96GBメモリ搭載Work Stationです。
Work Stationでは、ハイエンドの部類になります。
OSは64bit OpenSUSEにOpenMPIを組み込み、並列計算を可能としています。
結果表示はParaViewです。
解析モデルは、ADVENTURE プロジェクト HPからダウンロード可能なPantheon宮殿CADモデルを使いました。
データはcm単位で作られており、建造物の実高さは約44m、宮殿外径は約54mほどもある、りっぱな大型建造物です。
このデータをBaseDistance = 26.0でメッシュ作成すると、要素数10,436,350、接点数14,829,907、4449万自由度のメッシュデータが出来上がります。
このメッシュデータで、建造物自重による静弾性解析を行います。
12コアのOpenMPI並列計算で、以下のような状況で計算完了しました。
使用メモリ : 96GBメモリをOS込みで、ほぼ使いきっています。
計算時間  : 10374秒 (SolidによるFEM計算時間)。約54時間です。
以下が計算された結果のParaView表示になります。
Clipboard01
計算は何ら不安気なく終了しWork Station、ADVENTURE_Solidの頑丈さが実感できました。
4000万自由度規模のFEM計算は、十数年前まではメインフレーム、スーパーコンピューターでしか達成できなかった計算であり、技術の進歩にも驚かされます。
もう一点注目いただきたいことは、CADソフト、データーコンバーター以外は、全てフリープログラムで構成されていることです。
ここまで出来ると、ADVENTUREソフトを、ただの教育用ソフトと捉えるには勿体なさすぎます。
なおPantheonモデルを使った大規模計算は、動解析なども行っており、順次紹介してゆきたいと思います。
次回はADVENTUREで採用されている無単位系について、説明します。