A01_ADVENTUREの長所と短所

Hideです。インサイト所属では有りませんが、外部からADVENTURE関連事業等を支援しております。
この度開設されたインサイトさんのHPのブログに執筆者の一人として参加させて貰う事になりました。
どうぞ宜しくお願いします。”
この度、ADVENTURE、ADVENTURE Windows、FEM、及び計算力学一般の話題を対象としたブログを開設することにしました。
よろしくお願いします。
ご質問、ご意見等ありましたら、ご連絡いただければお答えしてゆきたいと思います。

最初になぜADVENTUREを今さら取り上げるのか、という処から説明始めたいと思います。
ADVENTURE プロジェクトは、ご存知のように東京大学 吉村教授をリーダーとして本格的なFEMソフトウェアをフリーで公開するという目的を持って、開発されてきました。
フリーのオープンソースプログラムということで、当初は注目されていましたが、様々な理由が重なり、結果的にユーザーには、あまり興味を持たれることなく時間が過ぎ去ってしまいました。
しかしプロジェクト自体が終了してしまった訳でもなく、現在も進化を遂げています。プロジェクト絶世期に比べると進化のスピードが落ちていることは否めないですが …. 。
この間にADVENTUREの短所であった項目の幾つかは解消され、十分実用的なFEMのプログラムとして使っていただけるレベルまで到達しつつあります。
但しまだ不十分な点があるのも事実です。
今時点でのADVENTUREシステムの長所、短所を列記すると以下のようになるかと思います。
あくまでもHideの、個人的な本音ベースです。
長所1:BDDソルバー極めて実用的な速度で計算できます。計算スピードは商用FEMに劣りません。
長所2:プログラム自体にメモリ制限無く、64bit Linux上であれば、搭載メモリーをフル活用した大規模計算可能です。一部制限ありモジュールもあります。
96GBメモリ搭載した一台のWork Stationで、1400万メッシュ要素、4000万自由度モデルの解析にも成功しています。計算内容は次回のブログで公開します。
長所3:領域分割して計算しているので、並列化との相性が良いです。これは大規模計算を行う上で重要です。
並列化してもCPU間のオーバーヘッドが大きく、並列化しても思ったように、速度が上がらないソフトも見受けられます。
ADVENTUREでは、並列化CPUコア間のオーバーヘッドが小さいため、並列コア数を増やしてゆくとストレートに早さが加速してゆくのが実感できます。
長所4:解析Solverの種類が豊富。また各SolverのCADデータ、メッシュが統一されているので、同じモデルで各種解析が可能。連成解析も一部あり。
長所5:コマンドベースで動く。これは、もちろん短所でもあります。
ヘビーユーザーという立場からすると、設定をあらかじめshellファイル等で記述できるので、いちいちボタン操作せずに一気に計算まで出来てしまう。
一方、短所としては、以下のようになるかと思います。
短所1:CADの問題。HideはWindowsで動く廉価な3D CADソフトを愛用しています。しかしそのため、データをメモリスティック等で、Linux/Windows間でやりとりしなければならない。
FREE CAD等Linuxで動くCADも試していますが、今の所、使えるフリーソフト見当たりません。
短所2:Viewrの問題。データーコンバーターを使ってParaView、あるいはMeshman Viewerが使えます。問題の重大さということでは、CADの問題ほどではないです。
ParaViewは、元々FEM用データを扱うように作られているため相性なかなか良いです。おまけにWindows, Linuxいずれでも使えます。
短所3:Linuxの問題。Windowsに比べるとまだまだ障壁高いと思います。ADVENTURE Windowsという選択もあります。
ちなみにHideはOpenSUSEを愛用していますが、インサイトの他のメンバーはUbuntu等使っています。最近のLinuxは、GUIで操作できることが増えてきています。
会社私用では、ダブルブートPC機はセキュリティー等の問題もあり、なかなか頭の痛いところではあります。
Linuxは絶対64bitを選択すべきです。FEMにとって32bit OSのメモリ制限は致命的です。Open MPD等の設定も慣れないと難しい。
短所4:コンパイルの問題。だいぶ容易にはなってきていますが、まだまだ難しいと思います。インサイトさんに依頼してください(売り込み失礼します)。
短所5:境界条件の問題。複合材料取扱い時のADVENTURE特有のクセ。境界条件は、もう少し多様な設定が出来るといいなあ、と個人的に思っています。
複合材料のクセは、今の所、如何ともしがたい。もちろん複合材料の計算出来ます。
次回は、単一Work Stationで計算した4000万自由度モデル計算結果を紹介します。

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