「ADVENTURE全般」カテゴリーアーカイブ

A08_ADVENTUREデータ用CADソフト

ADVENTUREで取り扱えるCADファイル形式は、Ver.5.3準拠IGESです。よく知られているようにIGES形式は方言が多く、互換性に問題があります。ADVENTUREでも、取り扱えるIGESデータを書き出せるCADは限られています。
ADVENTURE CADも一応準備されていますが、単純な形状のデータしか作成できず、実用性はありません。
筆者は株式会社フォトロンの頭脳RAPID3Dを使って、データを作成しています。最近、株式会社フォトロンのホームページで、頭脳RAPID3Dの販売が2017年2月28日で終了するとのアナウンスがされております。残念なことです。
筆者は、ADVENTUREで読み込み可能なIGESデータを書き出せる実用的なCAD、頭脳RAPID3D以外知りません。どなたか頭脳RAPID3D以外で、ADVENTUREに使えるCADソフトご存じでしたら、ぜひ教えてください。
1年ほど前にFreeCADが、使えないか試したことあります。
残念なことに、ADVENTUREで読み込めるIGESデータを書き出すこと出来ませんでした。しかし頭脳RAPID3Dで書き出したIGESファイルは、FreeCADで読み込むこと出来ました。少し頑張ればFreeCADでも、Ver5.3準拠のデータ書き出しできるのではないかと期待しています。

Hide (2016.9.19)

A05_ADVENTURE複合材料モデルの取り扱い方法

複合材料モデルをADVENTUREで、解析する方法について説明します。
ADVENTUREシステムでは複合材料を解析する場合、異なった材料の接合面が完全に同一であることという制約があります。
このため図1のように材料Aと材料Bの接合面形状が異なっている場合、ADVENTUREではメッシュが切れずエラーとなります。
 Bbox0
このようなモデルを解析する場合、ちょっとした工夫で解析が可能となります。
具体的なやり方としては、2つのやり方があります。
パターン1:
最初の方法は、材料Aの接合面を解析結果に支障の無い程度、出張らせる方法です(図2)。こうすることで材料Aと材料Bの接合面を完全に同一にすることが出来ます。
Bbox1
この方法のデメリットは、材料Aの接合面が少し凸形状になってしまい正確な解析ができないことです。
解析的には凸量を小さくしてゆけば、凸量の影響を小さくすることが出来るのですが、それに伴いメッシュが小さくなり消費メモリ、計算時間も増えてしまうので、適当な凸量を選択する必要があります。
なおこの手法は、境界条件を平面の一部に適用する場合も使うことが出来ます。
具体的なメッシュ生成手順は、例えば以下のようになります。matA.igsが材料AのIGES CADファイル、matB.igsが材料BのIGES CADファイルです。
> ADVENTURE_TriPatch matA matA
> ADVENTURE_TriPatch matB matB
> mrpach matA.pcm matA.pcg matB.pcm matB.pcg -o model1.pcm -g model1.pcg -v model1.wrl
> advtmesh9p model1 -d -p
> advtmesh9m model1c -p
> advtmesh9s model1c
パターン2:
2つ目の方法は、材料Aを2分割する方法です。分割は図3のように、材料Bとの接合面が同一になる立体で材料Aを材料A0と材料A1の2つに分割してしまいます。
Bbox2
こうすることで、材料A0と材料A1の接合面は同一、材料A1と材料Bの接合面は同一となり、解析可能となります。
A0とA1には同じ材料パラメータを定義することで、A材、B材の複合材料解析が可能となります。
この手法のデメリットは、解析ステップ数が増えて、解析手順が煩雑になることです。
具体的なメッシュ生成手順は、例えば以下のようになります。matA0.igs、matA1.igsが材料AのIGES CADファイル、matB.igsが材料BのIGES CADファイル。
> ADVENTURE_TriPatch matA0 matA0
> ADVENTURE_TriPatch matA1 matA1
> ADVENTURE_TriPatch matB matB
> mrpach matA0.pcm matA0.pcg matA1.pcm matA1.pcg -o tmp1.pcm -g tmp1.pcg -v tmp1.wrl
> mrpach tmp1.pcm tmp1.pcg matB.pcm matB.pcg -o model1.pcm -g model1.pcg -v model1.wrl
> advtmesh9p model1 -d -p
> advtmesh9m model1c -p
> advtmesh9s model1c

A03_ADVENTURE の 単位系

Hideです。
今回は単位についての説明をします。
一部のADVENTURE ソルバーモジュールを除いて(例 : ADVENTURE Magnetic)、ADVENTURE では単位換算機能がありません。
このため単位はユーザーの責任で、解析モジュール内で自己矛盾が起きないように管理、考慮する必要があります。
単位無しという考え方は、慣れてしまうと状況に応じて自由に単位を選択できるというメリットが生まれる反面、最初はどのように単位を選択すれば良いのか面食らうことになります。
ADVENTUREでは、プロジェクト内で矛盾が起きなければ、どのような単位であろうとも受け入れられます。
日本ではCADモデルをインチ単位で作成されることは、あまりないと思いますがインチ単位での入力も、もちろん可能です。
表は各単位系での換算表です。単位は状況、ユーザーの利便に応じて適当に選択すれば良いのです。

Clipboard01
例えば応力解析の場合、mm単位データを使うことが良くあります。
mm単位を採用する一番目のメリットは比較的小さい物を解析する場合、mm単位で表示するほうが直感的に判りやすい、ということが挙げられます。
例えばコインをデータ化する場合、m単位よりもmm単位の方が分かりやすくなります。
2番目のメリットは、mm単位系でデータ入力すると応力はMPaで出力されます。
応力を表示する場合、MPaで表現されることが多く、単位の換算が不要になり簡便です。

次回は ADVENTURE Magneticを使った、IPMモーターの非定常磁場解析結果の紹介を予定しています。

A01_ADVENTUREの長所と短所

Hideです。インサイト所属では有りませんが、外部からADVENTURE関連事業等を支援しております。
この度開設されたインサイトさんのHPのブログに執筆者の一人として参加させて貰う事になりました。
どうぞ宜しくお願いします。”
この度、ADVENTURE、ADVENTURE Windows、FEM、及び計算力学一般の話題を対象としたブログを開設することにしました。
よろしくお願いします。
ご質問、ご意見等ありましたら、ご連絡いただければお答えしてゆきたいと思います。

続きを読む A01_ADVENTUREの長所と短所

G01_ブログ開設のご案内

インサイト代表取締役の三好です。
いつも弊社をお引き立て頂き、誠に有難う御座います。
この度、ADVENTURE、ADVENTURE on Windows、FEM及び計算力学一般の話題を対象とした弊社公式ブログを開設することにしました。
皆様よろしくお願いします。
執筆者ですが、私以外に、Hideさんという方にお願いしております。
Hideさんは、インサイト所属では有りませんが、外部からADVENTURE関連事業等を支援して頂いております。
皆様どうぞお引き立ての程、宜しくお願いします。