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S56計算力学固体2級標準問題集第9版調査_3章解説比較

3章の解説を比較します。

第8版3刷 第9版 第8版解説 第9版解説
3-1 3-1 (-)θ T
3-2 3-2 (3刷) 全く同じ
3-4 3-3 (3刷)θ T
3-9 3-4 (3刷) 以下追記

「下面は断熱境界であり、温度等高線は、境界に垂直となり、」

以下変更。

「一定である為、等高線は平行で無ければならない」->「一定である為、右面近傍の下面近傍では等高線はほぼ下面に垂直で平行で無ければならない」

3-5 3-5 (3刷)「境界条件から」  「境界条件(x=0,ℓでT=T0)から」
3-6 3-6 (3刷)θ T
3-7 3-7 (3刷) 以下変更。

θ->T、α->h

3-8 3-8 (3刷) 以下変更。

t->T

以下(3)式の前に追記。

単位面積を伝わる熱量qは式のとおり。

3-3 3-9 (3刷) 全く同じ
3-10 3-10 (3刷)自然境界条件  ノイマン境界条件(自然境界条件)
3-11 3-11 (3刷) 全く同じ
3-12(熱放射)  削除

S55計算力学固体2級標準問題集第9版調査_2章解説比較

2章の解説を比較します。

2016/09/03
旧2-21の解説引用の誤記訂正

2016/09/10
誤記訂正:第9版の問2-7で工学歪と歪テンソルを取り違えてましたので、修正しました。

第8版 第9版 第8版解説 第9版解説
2-1 2-1用語追記 荷重変位関係

剪断弾性係数

荷重-変位関係

横弾性係数

2-2 2-2記号変更 (-) 全く同じ
2-3 2-3 (-) 全く同じ
2-4(新規)単軸の応力-ひずみ関係
2-5(新規)単軸の応力-ひずみ関係
2-6(新規)応力の座標変換
2-8 2-7問題の剪断歪の係数を2倍に変更。記号を変更。

「ひずみテンソル」を「ひずみ」に変更。(2016/09/11追記)

(-)

記号がxi,uiij系の書き方。

剪断歪を変位で表す式に係数1/2が付いていた。これはひずみテンソルである。座標変換や主ひずみ等に関する諸式が全て応力テンソルと同形式になる有利性から定義 されるもの。

(2016/09/10訂正)

記号がxyz,uvw,εγ系の書き方。

剪断歪を変位で表す式の係数1/2が無くなった。これは工学ひずみである。物理的に(せん断角という)意味を持つ量である。この定義による成分はテンソルの性質を満たさず,座標変換公式等テンソルに関する公式を適用できない。

筆者感想:いくつかの書籍を見るとFEMにはこちらの工学歪が使われるようだが座標変換出来ない事は問題にならないのだろうか。

(2016/09/10訂正)

2-12 2-8 (-) 全く同じ
2-13 2-9 (-) 全く同じ
2-14 2-10 (-) 全く同じ
2-15 2-11 (-) 全く同じ
2-16 2-12 (-)解法には応力を使わず、軸力を未知数として式を展開していた。 解法には応力を未知数として、式を展開している。
2-9 2-13 (-) 全く同じ
2-10 2-14 (-) 全く同じ
2-22 2-15用語変更 (-) 全く同じ
2-20 2-16 (-)  問2-17と統合された。

問2-16の解説には、応力の変数と式が追加された。

問17の解説は正答を述べたのみ。

 

2-21 2-17説明追記 与えられたモールの応力円では、最大剪断応力の作用面で垂直応力が零であり、かつ最大・最小主応力の作用面で剪断応力が零となる。
2-18(新規)主応力
2-19(新規)主応力
2-24 2-20 (-) 全く同じ
2-25 2-21 (-) 全く同じ
2-26 2-22 (-) 全く同じ
2-27 2-23 (-) 全く同じ
2-28 2-24 (-)ヤング率 縦弾性係数(ヤング率)
2-29 2-25 (-) 全く同じ
2-30 2-26 (-) 全く同じ
2-27(新規)フリーボディダイアグラム
2-28(新規)フリーボディダイアグラム
2-29(新規)フリーボディダイアグラム
2-23 2-30 (-) 全く同じ
2-34 2-31 (-)σe σM
2-35 2-32 (-) ミーゼスの相当応力追記
2-33 2-33 (-) 全く同じ
2-34(新規)材料の破損
2-36 2-35用語変更、図削除 (-) 図1追加。もう一つ追加された図2は、問題文で削除された図を簡略化した物。
2-39 2-36 (-) 図1、図2追加。以下追記。

疲労試験における応力変動の最大応力をσmax、最小応力をσminとすると、平均応力σmは、

σm=(σmax+σmin)/2

で与えられる。図1に一定平均応力に対するS-N曲線の模式図を示す。σm1=0は、図2に示す完全両振りの場合に対応している。

「引張りの平均応力が大きい程」の後に以下追記。

(0<σm2<σm3)

以下変更。

引張->引張り。

2-38 2-37 (-) 全く同じ
2-41 2-38 (-)切り欠き 切欠
2-31 2-39 (-)引張 引張り
2-19 2-40 (-) 全く同じ
2-18 2-41 (-) 以下追記

棒が固定されていない場合、

以下変更

「とき、左半分の自然長は(1+αΔT)ℓとなるから」->「ときの左半分の伸びはαΔTℓであり」

「全体の自然長は(2+αΔT)ℓである」->「これが棒全体の伸びとなる」

「この棒を2ℓ迄圧縮した時に生じる歪は棒全体で一様であり、

{2ℓ-(2+αΔT)ℓ}/{(2+αΔT)ℓ}=-αΔT/2

となる。熱応力は、これに縦弾性係数Eを乗じた値となる」->「実際には棒の両端が固定されている事により、棒はαΔTだけ圧縮される事になる。棒の左半分と右半分の断面積は等しく、直列に繋がっている事より、左半分(AB間)の応力と右半分(BC間)の応力は等しく、これをσTとすると、-αΔTℓ=ℓσT/E+ℓσT/E=2ℓσT/Eこれより、σT=-EαΔT/2」

2-17 2-42 2-12分も略さず記述 (-)棒1の軸力N1‘、棒2の軸力N2‘、軸力による棒1の伸びδ1‘、軸力による棒2の伸びδ2‘について釣合い条件、伸びと軸力の関係2式、及び変位適合条件の方程式を立てた。 棒1と棒2の伸びは等しく、これをδとした。棒1の応力σ1、棒2の応力σ2と合せて3つの未知数で応力と伸びの関係(変位適合条件を適用済)2式、及び釣合い条件の方程式を立てた。
2-43(新規)材料試験
2-42 2-44 (-) 全く同じ
2-4(応力ベクトル) 削除
2-5(応力成分の座標変換) 削除
2-6(主応力) 削除
2-7(主応力) 削除
2-11(平面応力等) 削除
2-32((材料と破損)(2016/09/18追記) 削除
2-37(疲労)(2016/09/13追記) 削除
2-40(疲労)(2016/09/16追記) 削除

S54計算力学固体2級標準問題集第9版調査_1章解説比較

1章の解説を比較します。比較対象は、第8版。

第8版 第9版 解説第8版 解説第9版
1-1 1-1 (3刷) 全く同じ
1-2 1-2 (-)  全く同じ
1-3 1-3  (-)なお、テンソルの固有値、固有ベクトルについても全く同様の手続きで求める事が出来る  引用部削除
1-4 1-4  (-) 全く同じ
1-5 1-5 (3刷) 全く同じ
1-6 1-6 (3刷) 全く同じ
1-7(新規)初期値・境界値問題(Initial value problem/Boundary
value problem)
1-8(新規)支配方程式
1-9(新規)1階微分の差分近似
1-10(新規)2階微分の中央差分近似
1-7 1-11 (3刷) 全く同じ
1-8 1-12 (3刷) 全く同じ
1-9(応力テンソル,主応力) 削除
1-10(仮想仕事の原理) 削除

 

S53計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問13-1(新規)

20秒掛かりました。

ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のテーマは「技術者倫理」です。

ポイントは、問題文中に沢山散りばめられています。というか問題文を良く読めば、答えが書いて有ります。

「ふさわしいの」を選びます。

「相応しいの」を選択するという事は、「相応しく無い物が3個有る」という事です。

ざっと問題文を読んだ上で、全ての選択肢をチラ見します。良く見ると「意識」と「規範」の上下関係が選択肢では一定では有りませんね。

問題文中に、「表の上段は下段に支えられている」と有ります。更に問題文を良く見ると、「意識が規範を支えている」と書いて有ります。これらの事より、直ちに「規範」が上段に位置し、「意識」が下段に位置すべきであると分かります。

各選択肢を見ますと、規範が上段に有るのは、選択肢③と選択肢④のみです。これで選択肢①と選択肢②は相応しい物から除外されます。

更に問題文を読むと、「倫理と法は補完関係にある」と書いてあります。選択肢の中でそのようになっているのは、③のみです。これで一応決まりましたが、もう少しだけ見てみましょう。

問題文中に「倫理は個人が所属するコミュニティの規範であり」と有りますので、それを満足するのは、①と③のみです。同文は、「モラルが源になり自律的である」と続きます。これはモラルが倫理を支えると解釈出来ます。そのような位置関係になっているのは、選択肢③だけです。

③を解答とします。

解説を読んだ上での考察:

一概に暗記という感じでは無く、ロジックを組み立てているという印象が有ります。

解説で紹介されている図書は、読んでみても良いかも知れません。

(1)「大学講義 技術者の倫理入門」,第4版,杉本,高城,2008,丸善出版.

(2)「技術者倫理とリスクマネジメント」,中村,2012,オーム社.

S52計算力学固体2級標準問題集第9版調査_全章纏め

番号は特記しない場合は9版の番号です。

この表で、8版から9版にどう変化したか、全ての章が一つの表で見られます。

(9/5修正)7-19は削除では無く、10-34への移動でした。

章番号 内容変更無 内容修正有 移動In 移動Out(8版の番号) 新規 削除(8版の番号)
1  1-1,1-2,1-3,1-4,1-5,1-6,1-11,1-12  –  –  –  1-7,1-8,1-9,1-10  1-9,1-10
2  2-3,2-8,2-9,2-10,2-11,2-12,2-13,2-14,2-16,2-20,2-21,2-22,2-23,2-24,2-25,2-26,2-30,2-31,2-32,2-33,2-36,2-37,2-38,2-39,2-40,2-41,2-44  2-1,2-2,2-7,2-15,2-17,2-35,2-42  –  –  2-18,2-19,2-27,2-28,2-29,2-34,2-43  2-4,2-5,2-6,2-7,2-11
3  3-1,3-2,3-3,3-4,3-5,3-6,3-7,3-8,3-9,3-10,3-11  3-12
4  4-1,4-5,4-6,4-7,4-8,4-10,4-12,4-13,4-15,4-16,4-17,4-18,4-19,4-21,4-23,4-24,4-25,4-26,4-30  4-2,4-4,4-9,4-11,4-14,4-20,4-22,4-27,4-28,4-29  –  –  4-3,4-31  4-16,4-32
5  5-2,5-3,5-4,5-6,5-8,5-10,5-13,5-16,5-17,5-18,5-19,5-20,5-21,5-22,5-23,5-24,5-25,5-26,5-27,5-28 5-1,5-5, 5-9,5-11,5-12,5-14  5-13,5-29(修正有)  5-20,5-21,5-22  5-7,5-15  5-13
6  6-1,6-2,6-3,6-4,6-5,6-6,6-7,6-9,6-10,6-11,6-12  6-8  –  6-16  6-13,6-14  6-10,6-14,6-15
7  7-1,7-2,7-5,7-6,7-7,7-8,7-10,7-13,7-14,7-17  7-3,7-4,7-11,7-15,7-16  7-12  7-7,7-18,7-19  7-9  7-9
8  8-2,8-3,8-4,8-5,8-6,8-7,8-8,8-9,8-10,8-11,8-12,8-13,8-14,8-15,8-16,8-17,8-18,8-19,8-20,8-21,8-22,8-23,8-30,8-31  –  8-26 8-1,8-24,8-25,8-27,8-28,8-29,8-32  –
9  9-1,9-2,9-3,9-4,9-5,9-6,9-7,9-10,9-11,9-13,9-14,9-15,9-16,9-17,9-18,9-19,9-21,9-22,9-23,9-24,9-25,9-26,9-27,9-28,9-29,9-30,9-31 9-8,9-9,9-20,9-32 9-12 9-1,9-2 9-14,9-22,9-23,9-25
10  10-5,10-6,10-10,10-11,10-13,10-14,10-15,10-16,10-17,10-18,10-19,10-20,10-24,10-25,10-30,10-36,10-37,10-38,10-39,10-40,10-41,10-42  10-26,10-43 10-1,10-2,10-3,10-4,10-7,10-8,10-9,10-12,10-21,10-22,10-23,10-32,10-33(修正有),10-34 10-10 10-27,10-28,10-29,10-31,10-35 10-1,10-6
11  11-4,11-5,11-6,11-7,11-10,11-11,11-16 11-1,11-2,11-3,11-8,11-9,11-12,11-13,11-14,11-15 11-13 11-17 11-11
12  12-1,12-2,12-3,12-4,12-6,12-10,12-13,12-14,12-15,12-16,12-17,12-18,12-19,12-20,12-22,12-23,12-24,12-25,12-26,12-27  12-5,12-11,12-12,12-21  – 12-1,12-4,12-5,12-10,12-11,12-12,12-13  12-7,12-8,12-9 12-2,12-3,12-16,12-24,12-28
13  13-2,13-3,13-4,13-5,13-6,13-7,13-8,13-9,13-10  –  –  13-1  –
内容修正有 移動In 移動Out(8版の番号) 新規 削除(8版の番号)

 

S51計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問12-9(新規)

20秒掛かりました。

ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のテーマは「高速化方式」です。ポイントは、「高速化させる技術」、及び「不適切なもの」です。

「不適切なもの」を選択するという事は、「適切な物が3個有る」という事です。

全ての選択肢に順に目を通します。

選択肢①は「マルチコア/メニーコア」です。各コアに処理を分担させるので、高速化させると判断します。

選択肢②は、「パイブライン」です。パイプラインについては、著者は先日迄良く知らなかったのですが、もっと若い章の別の問題を解く過程で、知識を得ました。言ってみれば流れ作業です。高速化させると判断します。

選択肢③は「キャッシュ」です。キャッシュとは計算結果のうちごく小量を特殊な高速メモリに保存するメモリの事です。高速化させると判断します。

選択肢④は「DMA」です。正直言ってDMAが何だか著者は知りませんが、CAEとは関係なさそうだと言う事は分かります。高速化には不適切だと判断します。

④を解答とします。

解説を読んだ上での考察:

解説を補足します。DMAはDirect Memory Accessの略です。これに対する単語はPIO (Programmed I/O)です。DMAとはDMA方式とは、CPUを介さずに「直接」メモリにアクセスすることを言います。CPUの代わりをしてくれるのが「DMAコントローラ」というデバイスで、略してDMAC(でぃーまっく)とも呼ばれたりします。

S50計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問12-8(新規)

35秒掛かりました。

ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のテーマは「64ビット計算機」です。ポイントは、「64ビット」、「32ビット」及び「正しい組み合わせ」です。

「正い組み合わせ」を選択するという事は、「正しい物以外を含む組み合わせが3個有る」という事です。

アからウの全ての記述項目に順に目を通します。

アの要点は「大規模計算に適する」です。正しいと判断します。

イの要点は、「一度に処理するデータ長が2倍になるので、計算速度が向上」です。解説を見てから気づいたのですが、これは知りませんでした(気付いて無かったと言うべきかも知れません)。間違いと判断してしまいました。

ウの要点は「64ビットデータを扱うので高精度」です。何となく正しいような気がして、正しいと判断してしまいました。実は誤りです。

よってアとウの組み合わせである③を解答としてしまいました。

解説を読んだ上での考察:

イの正解が良く理解出来なかったので、ネットで調べたら、32ビットコンピュータで8バイトの倍精度変数を処理するには、ビット数が足りない為、1度では処理出来ず、2度に分けて処理するので、64ビットコンピュータに比べて処理が遅いとの事でした。

精度は変数をプログラミング上何バイトの変数として宣言するかで決まりますので、ハードウェアのビット数には関係しません。

S49計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問12-7(新規)

50秒掛かりました。

ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のテーマは「CPU」です。ポイントは、「プロセッサの処理」、及び「正しくないもの」です。

「正しくないもの」を選択するという事は、「正しいものが3個有る」という事です。

全ての選択肢に順に目を通します。

選択肢①の要点は「FPUは浮動小数点演算を高速に行う」です。Floating Point Unitです。FPUは今は付いてないCPUが無いので、この単語自体耳にする事がほぼ皆無になりました。正しいと判断します。

選択肢②の要点は、「GPGPUはGPUを用いて並列処理を行う技術である」です。GPGPUとはGeneral-purpose computing on graphics processing unitsです。正しいと判断します。

選択肢③の要点は「DSPはディジタル信号処理固有の積和演算に特化しているので、条件分岐には向かない」です。DSPはdigital signal processorでCAEには全く関係しないハードウェアだと認識しています。こんな事迄尋ねられるのかと思います。正直これが正しいかどうか筆者には分からないので、保留にします。

選択肢④の要点は「乗算は加算より多くの命令ステップを有するが、キャッシュにより加算並のステップで処理出来る」です。残念ながら明確にどこがまずいか指摘出来ないのですが、何か違うだろうという印象です。こちらを正しく無いと判断する事にします。

よって解答は、④。

解説を読んだ上での考察:

キャッシュはメモリーアクセスの高速化であって、乗算演算の高速化では無いという事きっちり理解しました。

S48計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問11-17(新規)

50秒掛かりました。

ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のテーマは「V&V」です。ポイントは、「Verification」、「Validation」、及び「誤っているもの」です。

「誤っているもの」を選択するという事は、「正しいものが3個有る」という事です。

そもそもverifyとはどのような事を指すのでしょう?随分昔ですが、アメリカのスキー場でレンタルスキーを借りました。その時に「ビンディングの強さの設定が規定通りであるかどうか、自分で目盛りを見て確認せよと」と指示を受けました。実際に使われた単語は「verify」でした。「嘘付いて無いか、又は設定ミスをして無いかチェックせよ」という事です。そこには意図が入る余地は有りません。安全規定と実際の設定値との比較です。自分がこうしたいでは無いのです。一方validateはどうでしょう?残念ながらvalidateについては、このような単語の実感を知る良い機会は有りませんでした。

Longmanの英英辞典でvalidateを引くと、 “to make a document or agreement officially and legally acceptable”と書いてあります。このacceptableという点がポイントだと思います。

全ての選択肢に順に目を通します。

選択肢①の要点は「数理モデルにおいて、その数式が正しく解けているかどうかを調べる事がverificationである」です。数式を解く時にミスして無いという事でverificationで良いと思います。正しいと判断します。

選択肢②の要点は、「数理モデルを離散化し、実装した解析コードが正しく動作するかどうか調べる事がCode verificationである」です。実装にミスして無いという事で、正しいと判断します。

選択肢③の要点は「現実の物理現象より平易な問題で理論解が分っている問題に対して解析を行い、解析結果が正しい事を調べる事をValidationと言う」です。ここには意図は出て来ないので、Validationでは有りません。誤っていると思います。この時点で解答は、③と決まりですが、最後迄見てみます。

選択肢④の要点は「現実の物理現象から抽出した概念モデルに対し、数理モデルに基づいて行った解析結果と概念モデルを表す物理モデルに対して行った実験を比較し適切なモデル化と解析を行ったかどうかを調べる事をValidationと言う」です。実験結果と照らし合わせてacceptableかどうか決めるという点でValidationと呼んで良いと思います。正しいと思います。

解説を読んだ上での考察:

特に有りません。

S47計算力学固体2級標準問題集第9版調査_問10-35(新規)

2分掛かりました。

ネタばれ注意です(正解を書きます)。
問題文の全文引用はしません。自分で入手して読んで下さい。

問題文のテーマは「異種材料境界の応力の出力」です。ポイントは、「異種材料境界の応力」、「境界節点で評価」、及び「不適当なもの」です。

「不適当なもの」を選択するという事は、「正しいものが3個有る」という事です。

全ての選択肢に順に目を通します。

選択肢①の要点は「異材境界で不連続と成る応力成分は、要素値を平均した節点応力では正確ではない」です。間違った事は書かれてません。正しいと判断します。

選択肢②の要点は、「異材境界では必ず変位が不連続になる為、接触解析をしないと正しい応力が得られない」です。そんな事は有りません。不適当と判断します。

選択肢③の要点は「節点応力を共有する」とは日本がが変な気がします。「節点を共有する要素ごとに求めた応力の平均値を取ると異なる材料での応力が平均されてしまう」だと思います。間違った所は見つけられません。正しいと思います。

選択肢④の要点は「節点応力が各要素の積分点応力から外挿して求められる場合には精度が低下する」です。ここは異材境界と特定してませんが、積分点以外に外挿すると精度が低下するのは事実ですので、正しいと思います。

全部を総合して選択肢②を解答とします。

解説を読んだ上での考察:

特に有りません。